今日も一冊、本棚から

ページをめくれば、誰かの気持ちに出会える
「よるのばけもの」感想・あらすじ 〜昼の顔と夜の顔のあいだで〜小説

「よるのばけもの」感想・あらすじ 〜昼の顔と夜の顔のあいだで〜

2026-08-09

#よるのばけもの#住野よる#青春小説#読書記録#読書好きと繋がりたい

━━━━━━━━━━━━━━━━ 【この記事で触れていること】 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ・夜の学校で生まれる、昼とは違う時間 ・使い分ける「顔」への静かな問い ・少しずつ変わっていく距離と景色 ・ページを閉じても残る、「本当の自分」という問い ━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本の基本情報】 ━━━━━━━━━━━━━━━━ タイトル:よるのばけもの 著者 :住野よる 出版社 :双葉社 ジャンル:青春小説 ━━━━━━━━━━━━━━━━ 【あらすじ】 ━━━━━━━━━━━━━━━━ なぜか夜になると醜いばけものになってしまう主人公。 夜中の学校で出会ったのは、昼間の教室では居場所をなくしているひとりの少女でした。 昼と夜。 同じ相手を前にしているはずなのに、自分の振る舞いはまるで違う。 夜という静かな時間を重ねるうち、昼には見えなかった景色が少しずつ変わっていきます。 やがて彼女から投げかけられる、ひとつの問い。 昼の自分と、夜の自分。どちらが本当なのだろう——。 ※詳細はぜひ作品でお確かめください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ 【読んでみた感想】 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 昼と夜。そのあいだで揺れる心 いちばん心に残ったのは、主人公の揺れでした。 夜には自然に言葉を交わせるのに、朝が来ると、その距離を保てなくなる。 何かを隠しているわけでも、嘘をついているわけでもない。 それでも昼と夜で変わってしまう自分を、彼自身がいちばん受け止めきれずにいました。 その静かな揺れが、ページをめくるたび胸の奥に積もっていきます。 ■ 夜だけに流れる時間 夜の学校には、不思議な静けさが流れています。 誰もいない教室や廊下で交わされる言葉は、昼間には届かなかった距離を少しずつ近づけていきます。 大きな出来事が続くわけではありません。 それでも、その時間に流れる空気をもう少し見ていたくなる。 そんな気持ちが、読み進めるほど静かに広がっていきました。 ■ ページを閉じても残った問い 読み終えたあとも、「本当の自分とは何だろう」という問いが頭の片隅に残りました。 人は場所や相手によって、少しずつ違う顔を見せながら生きています。 そのどれが本当で、どれが違うのか。 答えは見つからないままなのに、不思議とその問いだけが静かに残り続けます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ 【こんな人におすすめ】 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ・住野よるさんの作品が好きな方 ・思春期の心の揺れを描いた物語を読みたい方 ・「本当の自分」という問いに触れる物語が好きな方 ・静かな余韻が残る青春小説を読みたい方 ━━━━━━━━━━━━━━━━ 【まとめ】 ━━━━━━━━━━━━━━━━ 昼の顔と、夜の顔。 その境界は思っているより曖昧で、自分でも気づかないうちに行き来しているのかもしれません。 ページを閉じたあとも、夜の学校に流れていた静けさと、「本当の自分とは何だろう」という問いだけが、頭の片隅に残り続けました。 静かな夜に、もう一度ページを開きたくなる。 そんな余韻を残してくれる一冊でした。
← 一覧に戻る

あわせて読みたい

「麦本三歩の好きなもの 第一集」感想・あらすじ ~何気ない一日に小さな彩りを見つける~小説

「麦本三歩の好きなもの 第一集」感想・あらすじ ~何気ない一日に小さな彩りを見つける~

「光のとこにいてね」感想・あらすじ ~四半世紀を流れたふたりの時間~小説

「光のとこにいてね」感想・あらすじ ~四半世紀を流れたふたりの時間~

「呪詛を受信しました」感想・あらすじ ~たった二文字が日常を静かに揺らしていく~小説

「呪詛を受信しました」感想・あらすじ ~たった二文字が日常を静かに揺らしていく~